子供の鼻水と鼻づまり

子供の鼻水・鼻づまりについて

「熱は無いけれども鼻水が続いている」
「夜になると鼻が詰まっている(子供がいびきをかいている)」
「朝方や起床後に鼻がぐずぐず言っている」

など、子供の鼻水や鼻づまりが気になる保護者の方がたくさんいらっしゃいます。
鼻水程度であれば様子を見ても良いのかな?それとも病院を受診した方が良いのかな?
と気になる保護者の方の不安が少しでも解消できればと思い、耳・鼻・のどの専門家である耳鼻咽喉科専門医の目線で、子供の鼻水・鼻づまりについて情報をお伝えします。

子供の鼻水・鼻づまり

子供の鼻水の原因は大きく分けると風邪などの感染症か、アレルギーのいずれかです。
子供は鼻腔が狭いので少しの鼻水でも鼻づまりを起こしてしまいます。
子供でアレルギーと聞くと違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、アレルギーが低年齢化しており、小学校に上がる前(未就学児)でも血液検査をするとアレルギーがあることは珍しくありません。

当院で実施している幼小児でもできる指先からの簡単採血アレルギー検査について

軽い風邪による鼻水であれば、自然と治まることもありますが、子供は免疫機能が未発達なため副鼻腔炎や中耳炎を併発することがよくあります。
アレルギーが原因であればアレルギー反応の原因となる物質(アレルゲン)を避けることが必要で、原因を改善しない限り鼻水がなかなか治まりません。

大人も同じですが、鼻水や鼻づまりは鼻と上咽頭(鼻と喉の繋ぎ目の部分)を診察しなければ、原因がわかりづらく、適切な対処が難しくなります。
鼻水が出ていればまずは耳・鼻・のどの専門家である耳鼻咽喉科を受診されることをお勧めします。

熱を伴う鼻水の対処

新型コロナウイルスの流行以降、発熱していると新型コロナウイルスの検査が必要、と思われがちですが、子供の場合、中耳炎による発熱であることもあります。
そういった面でも発熱を伴う咳や鼻水がある場合は、まずは耳鼻科で耳・鼻・のどを診察して原因が無いか診察をして、それらに原因が無ければ小児科を受診して血液検査などの検査を受けていただくと良いでしょう。
新型コロナウイルスの検査機器がある耳鼻咽喉科であれば、先に耳・鼻・のどを診察し、必要に応じてコロナの検査を行うことができます。
心配な保護者の方はそのような耳鼻咽喉科を受診されると良いでしょう。

治療について

原因に応じた治療を行います。 まずは鼻水の状態や、鼻の粘膜・上咽頭の所見、鼻水の細胞検査から感染による鼻水か、アレルギーによる鼻水か鑑別します。(当院は鼻水の中にどのような細胞が含まれているか顕微鏡で検査し、診断に活用しています)

感染が考えられる場合は、状態を観察しながら薬剤を処方します。 風邪のほとんどがウイルスによる感染のため、初期段階では抗生剤は効果が無いことが多く、まずは抗生剤を処方せずに数日間様子を見て経過を観察します。

そのまま軽快するようであれば良いのですが、鼻水がおさまらなかったり、黄色のドロドロした膿性鼻汁となるようであれば抗生剤の処方を検討します。

アレルギーによる鼻水の場合、対症療法として抗アレルギー薬を使用します。 スギ花粉、もしくはダニに対するアレルギーであれば舌下免疫療法を行うことによって、体質の改善とアレルギー症状の緩和が期待できます。(当院では、小学校1年生から治療を行うことができます)

自宅でできる対処法

  • こまめに水分補給をさせる
  • こまめに換気をしつつ、湿度は50~60%を維持する
  • 家でも鼻水を吸引する
  • お風呂で鼻洗いをする

お風呂は汚れてもすぐ掃除でき、湯気で鼻水が柔らかくなっているので鼻洗いに最適です。
お風呂場に容器を置いておき、薬剤をお湯に溶かして鼻を洗ってあげてください。
鼻の吸引器があるご家庭はお風呂上りに吸引してあげることも有効です。

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