新型コロナウイルスに感染した後に残る鼻・喉の症状の治療を行っています。
新型コロナウイルス後遺症・罹患症状とは?
新型コロナウイルス感染症から回復した後もなんらかの症状が続く状態をコロナ後遺症と呼びます。
WHO(世界保健機関)によると新型コロナウイルスに感染した可能性がある、もしくは感染が確認された人に発症する病気とされており、新型コロナウイルス感染症の発症から3か月以内に症状が出現し、少なくとも症状が2か月以上継続すると定義されています。
新型コロナウイルス感染症そのものが新しい病気であり、その後遺症もまだまだ不明な点が多い病気です。
新型コロナウイルス後遺症の症状
主な症状として多い順に
・倦怠感
・関節痛
・筋肉痛
・しつこい咳、痰
・息切れまたは呼吸困難
・胸痛
・記憶力、集中力、睡眠の問題
・うつ病または不安神経症
・嗅覚または味覚の喪失 などがあります。
これらの症状のうち、当院では「嗅覚または味覚の喪失」「しつこい咳、痰」など耳鼻咽喉科領域の症状の治療を行います。うつ、睡眠障害、だるさ、といったその他の症状については対応しかねますので何卒ご理解ください。
当院の検査について
当院では問診、診療後にその症状に合わせて、鼻、咽頭の内視鏡検査、味覚検査や嗅覚の検査、場合によってはCT撮影、血液検査などを行います。
当院の治療について
コロナ後遺症は様々な症状があり、明確な治療法が定まっているものではありませんので、患者さんお一人お一人の症状に合わせて漢方薬や処置を含めた治療を行っていきます。
■嗅覚の症状に対する治療
臭いがわからない、または臭いが無いはずなのに臭いを感じるなど、嗅覚に関連する症状の治療を行います。内服薬や点鼻薬、あるいは漢方薬などの治療と共に嗅覚リハビリテーション指導も行います。
■味覚の症状に対する治療
味が全くわからなくなるだけでなく、味が感じづらい、普段と違う味がする、何もないのに味を感じるなど味覚に関連する症状の治療を行います。
亜鉛や鉄、ビタミンが不足することで味覚の異常が出るほか、シェーグレン症候群などほかの病気でも味覚の異常が現れますのでコロナ後遺症と決めてしまわず症状の改善に向けた治療を行います。
■しつこい咳の治療
咳はあらゆる原因で引き起こされる症状で、医師でも鑑別が難しい症状のひとつです。
まずは鼻やのどを観察し、後鼻漏など咳の原因となる明確な病気が無いか確認を行います。そのうえで明確な原因がある場合はその治療をすることとなります。
明確な原因が見つからない場合は薬や漢方を処方しながら症状を軽減する治療を行います。状態によっては喉の奥(上咽頭)に直接処置をするEAT療法を行うこともあります。