花粉症

花粉症

今や日本国民の5人に1人が花粉症にかかると言われ国民病とも言える病気です。
花粉症は一般に春先のイメージが強いですが、花粉症の原因(アレルゲン)となる植物によっては春先から晩秋まで症状が出ることがあります。
花粉症と上手に付き合うために大切なことは、ご自身にとってどの植物がアレルゲンとなるのかを知り、その植物の花粉が飛散する時期を把握し、適切に対処することです。

花粉症の症状

花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。
特に花粉症による鼻水は、さらさらとしていて粘性がほとんどないことが特徴で、1度くしゃみがでると何度か続いてくしゃみが出ることも特徴です。さらには、患者さんによっては目のかゆみを伴うこともあります。
一方風邪とは違い熱が出ることはほとんどありません。花粉症は花粉の飛散量によって症状の度合いが変わりますが、風邪は天気や気候に関係なく、治癒するまで一定の症状が現れます。

花粉症の治療

粉症の治療に大切なことは原因を特定することです。
花粉症は、体の中に侵入してきた花粉を異物として体外に排出しようとして起こる症状ですので、どの植物の花粉に反応するのか(アレルゲン)を特定し、普段の生活においてもアレルゲンを排除することでずいぶんと生活しやすくなります。
クリニックでの治療は、
・お薬の処方。
・ネブライザーという薬剤を霧状に噴霧する機械を使用し、口や鼻から炎症を抑えるお薬の吸入。
・舌下免疫療法
ゾレアによる治療
があります。
お薬も服用していただくものや、点鼻薬などさまざまなものがありますので、当院では患者さんの症状や生活スタイルに合わせた最適なお薬を処方致します。
※ゾレアによる治療について
従来の治療を行っても日常生活に支障をきたす重症の方向けの治療です。
この治療は注射による治療ですが、症状を抑える効果が高いので花粉の飛散時期に薬の服用が少なくなったりする効果が期待できます。
この治療は実施に制限がある治療法ですので重い花粉症でお悩みの方は一度ご相談ください。

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※レーザー治療について
レーザー治療はアレルゲンを感じ取る部分をレーザーによって焼灼し、組織を変性させることでアレルギー反応を生じづらくする治療法です。
一般に症状が長く続くことや、薬を飲まなくてよくなるという宣伝が行われるため、根治させる治療のように勘違いしてしまいますが、あくまでアレルギー反応を生じづらくする治療法です。
そのため当院では花粉症の患者様へのレーザー治療は行っていません。

日常生活での注意点

アレルゲンを特定した後は、生活環境からアレルゲンを排除することが大切です。
アレルゲンとなる花粉が飛散する時期は、外出の際にマスクやゴーグル、帽子を活用することで、花粉を体内に取り込まないようにする工夫が有効です。
外出から帰ってきた際も、家に入る前に服や髪の毛などについた花粉を払い落すことで、家に入り込む花粉の量を減らすことができますのでずいぶんと過ごしやすくなると思います。
また、掃除をする際に最初に掃除機をかけてしまうと、花粉を巻き上げてしまうので、水拭きができるフローリングモップなどを使用してから掃除機をかけるとより効果的です。

日頃の洗濯でも柔軟剤を使用して、部屋干しすることで、花粉が衣類に付着する量を減らすことで症状を和らげることができます。

点鼻薬の使い方について

市販の点鼻薬には鼻の通りをよくするために血管収縮剤が含まれているものがあります。
そのため即効性があり、鼻づまりの解消に効果的ですが、点鼻薬を使い過ぎると薬剤性鼻炎になってかえって鼻閉が増悪してしまう場合がありますので、注意が必要です。
薬剤性鼻炎になると、点鼻薬を使用しても鼻の通りが改善されず、さらに点鼻薬を使ってしまうという負のスパイラルに入ります。
1日に3~4回以上、1か月以上継続して使用している場合は、一度医療機関を受診されることをお勧めします。

花粉症の原因

花粉症は体の防御反応が原因です。
空気中に飛散している花粉を体が異物を判断すると体外に排除しようとしてアレルギー症状を引き起こします。
アレルゲンとなる植物は1種類とは限りません。例えば、スギの花粉にアレルギー反応を示す方はヒノキの花粉にもアレルギー反応を示す方が多いです。
また、今までアレルゲンではなかったものが突然アレルゲンとなることもありますので、花粉症と感じていらっしゃる場合は、医療機関を受診していただきアレルゲンを特定することと生活環境からアレルゲンを排除することが大切です。

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